池上彰さんと佐藤優さんが、お二人の「読み方」について、対談形式で紹介するという1冊です。
「読む」対象は、新聞、雑誌、ネット、書籍、教科書・学習参考書。
ポイント毎に「僕らの極意」として、まとめが挿入されており、これが70項目あります。
圧倒的な知識量を持つお二人が、何を、どのように読んでいるのか。
具体的な媒体名にも触れつつ、その「読み方」が紹介してあります。
「はじめに」を池上さんが担当しているのですが、そこに以下のように書かれています。
ここは非常に重要です。
この本に登場する情報は、あくまで参考程度に考え、あなた独自の情報網を築くこと。そのほうが大切なことだと思うのです。
要は、真似をするのではなく、自分流のスタイルを構築すること。この本が、そのお手伝いになれば幸いです。
とてもじゃないですが、真似はできません。
お二人の平均睡眠時間が書かれているのですが、池上さんが4~5時間、佐藤さんが3~5時間。
インプット時間の確保のためとはいえ、これができるのは凄いですね。
いわゆるショートスリパーなのでしょうか。
最近睡眠の本を読んだばかりなので、これには驚きました。
しかし、「参考程度」というほど軽い内容でもありません。
お二人の具体的な「読み方」が凝縮されており、自分の生活習慣に合わせた形で、何かしらできることはあるはずです。
そういう視点で読み進めるといいと思います。
この本に限ったことではないですが、「自分に使えそうなもの」を探すことは大事ですね。
せっかく「70の極意」として紹介されているので、自分用のメモとして、気になるものをいくつか抜粋しておきます。
皆さんの参考になれば幸いです。
「第1章 僕らの新聞の読み方」
- 01 新聞は「世の中」を知る基本かつ最良のツール。ネットが普及しても、新聞情報の重要性は変わらない。
- 13 新聞は「飛ばし読み」が基本。記事を読むかどうか、「見出し」と「リード」で判断し、迷った記事は読まない。
「第2章 僕らの雑誌の読み方」
- 22 ビジネス誌の特集は、書籍よりも情報が早い。初動でざっと要点を押さえるのに便利。
- 28 新聞と同じで、雑誌も「拾い読み」が基本。隙間時間には雑誌、まとまった時間には書籍を。
「第3章 僕らのネットの使い方」
- 32 【ネットの大原則➌】プリズム効果に注意する。ネットでは自分の考えに近いものが「大きく」見える。
- 34 ネットは「読む」より「見る」で終わりがち。タイトルで判断せず、中身まで読むクセをつける。
- 38 SNSのメリットは、インプットよりアウトプットにあり。正しい日本語で、誰でもわかる文章を書く訓練から始める。
- 45 【情報整理の大原則➋】「とりあえず保存」ではなく、読んだものを保存する。クラウドを「ゴミ箱」にしない。
「第4章 僕らの書籍の読み方」
- 46 世の中を「理解する」には書籍がベース。いい基本書を熟読し、基礎知識を身につける。
- 59 読書には「ネット断ち」と「酒断ち」が重要。極論をいえば、「酒を飲むのは人生の無駄」。
- 61 読書時間は「心がけ」と「ネット断ち」でつくり出す。「いつか時間ができたら本を読もう」では読めない。
「第5章 僕らの教科書・学習参考書の使い方」
- 64 読書で「知の型」「思考の型」を身につける。基礎知識を強化するには、小中学校の教科書が最適。
- 69 語学に必要なのは「モチベーション」「時間」「お金」。「教養のための英語」では、絶対に身につかない。
佐藤優さんの『読書の技法』という本について、第4章で紹介してあります。
この本は、メンタリストDaiGoさんも、ニコ生で大絶賛していました。
ほしい物リストにずっと入ったままだったのですが、この流れで読んでみようと思います。