読書 ときどき 文房具

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【新版】日本語の作文技術 本多勝一

 文章術の定番中の定番ですね。

僕も旧版を持っていて、20年ほど前に読んでいます。

新版が出ているのを知って、新版で読み直すことにしました。

 

前提として、この本の対象は実用的なものであって、文学的なものは扱っていません。

 文学的なものに興味がある方は、以前記事を書いた『書くことについて』が参考になると思います。

www.saaiwa819.com

 

約20年ぶりに読み直した訳ですが、20年前に読んだ時は、テンのうち方がもの凄く詳しく書いてある本だという印象を強く持ちました。

その印象から、読み直す前は、テンのうち方の本という認識しか持っていませんでした。

今回読み直し、テンのうち方が詳しく書いてあるのはもちろん、他にも重要なことが書かれており、やはり勉強になる本だと改めて感じた次第です。

 

 そのなかでも、今後特に意識しようと思ったのが「修飾する側とされる側」に関することです。

「わかりにくい文章と実例を検討してみると、最も目につくのは、修飾する言葉とされる言葉のつながりが明白でない場合である」と著者はいいます。

最初に例示さているのが次の文章です。

 

 私は小林が中村が鈴木が死んだ現場にいたと証言したのかと思った。

 

これは極端な例かもしれませんが、文章を読んでいて、同じような分かりにくさを感じたことがある人がほとんどではないでしょうか。

そこで、修飾語の語順として四つの原則が示されています。

重要な順に並べると次のとおりです。

  1. 節を先に、句を後に。
  2. 長い修飾語ほど先に、短いほどあとに。
  3. 大状況・重要内容ほど先に。
  4. 親和度(なじみ)の強弱による配置転換

著者も、誤解されないように、順序をひっくり返したり、、別の言葉に入れかえたりをいつもやっているとのことでした。

僕も、少なからずそのような作業をやっていますが、今後はさらに意識を強く持ちたいと思います。

一度にすべてをやろうとすると、逆に混乱しそうなので、まずはこの「修飾する側とされる側」を徹底してみます。

 

ちなみに、先の例文の修飾・被修飾関係は次のとおりです。

わかりやくするためには、どのような語順がいいかは考えてみてくださいね。

 私は⇒思った

 小林が⇒証言した

 中村が⇒現場にいた

 鈴木が⇒死んだ

 

以前読んだ時の印象どおり、テンのうち方はかなり詳しく書いてあります。

また、「助詞の使い方」にも多くの紙幅がさかれています。

他には、「漢字とカナの心理」「段落」「無神経な文章」「リズムと文体」といった項目について解説されています。

本の帯には「世代を超えて、30年以上売れ続けているロングセラー」「活字を大きくして、33年ぶり<新版>登場!」と書かれています。

長く売れ続けているものには、それだけの理由があるはず。

 読んだことが無い人は、是非読んでほしい一冊です。